タイの小売業それぞれの分野、主要プレイヤーに関する分析を行いました。
では今後タイの小売業界はどのような動向を見せるのでしょうか。
今後のタイ小売業界は成長継続
2019年は業界全体として2.5~2.9%の成長があると見込まれている。しかし2018年は前年比3.1%の成長率だったことを考慮すると成長率は鈍化という事になります。
成長鈍化を忍んでからは2020~2021年には再び3.0~3.5%の成長率に戻すだろうと予想されている。
その理由として2019年度には観光促進支援金としてタイ国内の他県に旅行するために一人1000バーツ(3500円)の援助金の配布を取り決めているなど、積極的なタイ政府による消費促進政策の効果が出るとみられているからです。
また、生活保護として現金支給の他に、低所得者が登録済みの小売店で特定の商品に限り低価格で購入できる仕組みなどを取り入れ、それらの福祉政策によってタイの消費は下げ止まるだろうと予測されています。
懸念されていた政治的要因も2019年に行われた総選挙で現行政権の続投が決定し、経済発展を前面に押し出してす政策が高評価されインフラ整備を含め、公私両企業の投資が一層盛んになるとみられている。
タイ観光業と小売業は助け合い成長する
2017年には4000万人に達した外国人観光客の数は今後とも増加傾向にあるとされ、タイの小売業にとって観光客も大きな消費者一団となっている。
国連による都市化レベルでもタイは成長を続け、バンコクを中心に人口が密集を続けることによって小売店での消費が増加するとみられている。
懸念事項は中間所得者の消費動向
タイ国内の小売業にとって成長に関する懸念事項があるとすれば、最も大きな消費者層である中間所得者の消費動向の伸びが少ないことが挙げられる。
E commerceとの競争の激化
業界内の競争はますます過熱してきているがさらにオンラインショッピングの流行によって実際の店舗での購入ではなく、ネットによる購入を好む消費者が増えている。
オンラインショップは外資参入が可能なために、小売業界は国内歩レイヤーとの競争の他に海外プレイヤーとの競争も視野に入れる必要が出てきた。
小売業がE commerceに参入したり、提携したりするなどの業界再編も積極的に行われる傾向にある。
今後のタイ小売業の動向
タイ国内に加え、国外の進出を行い拡大を目指す。
タイ国内では7-Elevenhは年間新規出店数を700店と公式に発表し、さらなる拡大を示唆している。
また、CLMV+マレーシア、インドネシアへの進出を計画している企業も多岐に及んでいる。