外国のニュースを見るだけでなく、実際に入り込んで仕事をすると日本との違いを実感します。
たとえば「相続税」に関してです。
相続税とは
相続税とはそもそも「富の再分配で資産格差をなくす」という思想のもと取り決められた税で、特定の人物のみに財産が集中するのを防ごうという考え方です。
日本の場合、最低税率は10%ですが、もし親が資産家なら最高税率は55%とされています。
もし仮に不動産や資産評価額が10億円とすれば5.5億円相続税を支払わなければならないという事になります。
タイの相続税
先日タイの友人が親族がなくなって相続を受けるという話をしていました。
こちらが「結構税金とか大変でしょ?」と話をすると「なにそれ?」的なリアクションでしたので、ちょっと気になりました。
調べてみるとタイの相続税は一律10%という事です。
しかも資産が100万バーツ(約350万円)に満たない場合免税となります。
タイ社会の資産状況
つまりタイでは親族からの財産をほぼ無税で受け取ることができます!
これはでかい、というかうらやましい…
しかし、それで困ったことがないのか…とも思います。
相続税の目的は「富の再分配で資産格差をなくす」という思想でした。
という事は…つまり貧富の格差が広がるという事ではないでしょうか。
まさにその通りでタイは貧富の差が顕著に表れている国として国際的にも認知されています。
確かに、タイのセレブはとんでもなくセレブで、アジア人の富豪トップ10にも名を連ねるほどです。
親の資産がまるまる相続できる(資産が集中する)わけですし、少子化ですので楽勝です。
一方街中にはスラム(違ったら申し訳ないが)のような地区も多く存在します。
タイで暮らしていて思うあれこれ
社会にとって相続税も大きな財源の一つであると思うので、そこで確保できなかった財源を一体どこで代わりに得ているんでしょうか?
しかしタイ社会で相続税に関する不満を聞いたことがないので、何とも言えません。
日本では良くも悪くも公平性が保たれ、貧富の差や不公平感は薄れていると思います。
資産運用を考えなければならないですが…
一応、日本の良さを再確認できるタイ社会の現状でした。