タイ鉄鋼市場に関してはタイ国内の需要と供給、さらには輸入量は今後も増加してゆく見通しが大きくなっている。
タイの鉄鋼メーカー
国内鉄鋼メーカーは以下のように分類できる。
- 線材、板材メーカー
- 建築用構造用鋼メーカー
- 熱間圧延/冷間圧延メーカー
- 鋼管メーカー
タイ国内のメーカーは線材、板材の製造を中心に行っている
溶鉱炉を持つメーカーはスクラップ材料を使用することで、原材料コストを約47%下げた生産を行うことができている。
溶鉱炉を持たないメーカーは原材料を購入して加工のみを行っている。
中小企業は輸入鉄鋼製品との競争が激しくなっている。
原材料を輸入に頼るタイの鉄鋼メーカーは原材料費調達コストに苦しめられている
タイの鉄鋼トレーダー(輸入車)
タイの鉄鋼トレーダーは以下のように分類される
- 端材、リサイクル製品取引(非鉄金属含む)業者
- 線材、板材完成品輸入業者
- 鉄鋼製品(建設用資材、釘、ねじ)輸入業者
鉄鋼の輸入元は中国が多く、品質と価格のバランスによりトレードされる。
2017年には中国国内で環境問題悪化、製品の低品質化の指摘を受けた複数の製鉄工場が閉鎖され、供給が減少した。
タイは1200万トン/年の鉄鋼輸入国家
2013年から2018年までの線材、板材の年間輸入量は300~900万トン(出典:タイ鉄鋼協会)となり、輸入元は中国と日本が主となっている。
主に中国からは線材、建設用鉄筋の輸入を行っている。
日本からは熱間圧延/冷間圧延によって製造された板材が輸入されている(自動車製造のために高品質の板材を使用する必要があるため)。
タイの鉄鋼の輸出状況は年間平均150万トン
A I 知能 最強の法則
タイの鉄鋼製品の輸出は隣国のインフラ整備工事に伴った取引となる。
2013年から2018年の期間にCLMV(カンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナム)国への輸出が大部分を占める。
量は多くないが、日本やオーストラリアにも鉄鋼製品が輸出されており特にタイの鋼管は高品質で他国でも使用されている。